野球部 25年ぶりのベスト8

第99回全国高校野球選手県大会福井大会で、25年ぶりにベスト8に進出した武生高校。雨天コールドで順延になった7月24日、記者も居ても立ってもいられず、フェニックススタジアムに駆けつけました。

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スタンドには大勢の保護者と生徒たち。応援団の数では相手を圧倒していました。校長先生も応援。「職員はみんな課外でして、申し訳ありません。私が代表できました。それにしても…生徒がだいぶ課外サボって応援にきていますねぇ(笑)」

準々決勝の相手はシード坂井高校。さすがに壁は厚かった。それでも満塁まで攻めた場面が二度ありました。一時は流れがどう転ぶかわからない展開だったのです。まさか武高に負けるわけにはいかない!という坂井の気合がわずかに上回ったということでしょう。とにかく、なかなかの粘りを見せてくれました。

力及ばず、ゴールドで試合終了。挨拶にきたナインに惜しみ無い拍手。お母さんたち、「ありがとう」「よくがんばったよ!」皆さん涙で目が真っ赤でした。「いいもんを見せてくれた!」とお父さんたち。武生高校野球部、最高の夏でした。

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記者(以下、オジサン)はこの風景、懐かしい、と思いました。

「思いっきり振れ!」と叫ぶお父さん。缶コーヒーをお盆にのせて配るお母さん。オジサンの息子も小学校で野球をしていました。この光景、あのときと同じです。そうだったんだ。ここでは、親子の二人三脚が続いていたんだ。お父さんはキャッチボールやトスバッティング、お母さんはでっかいオニギリに当番のお仕事…って。

涙。止まらないですよね。お母さん。思い出がいっぱいすぎて、涙、溢れますよね。

バットに振り回されているみたいな小学校低学年。悔し涙の6年生の引退試合。お父さんに反発してみた中学時代。そして、勉強との両立に苦労した高校野球。別にプロになるわけじゃない。実業団に行くじゃない。ただ、ただ野球が好き。それだけで集まったみんな。ひたむきに、ひたむきに頑張ってきたみんなに、勝利の女神は二度、微笑んでくれたのです。

OB含めて何百人、いや何千人が、日野山の向こうに、ほんのちょっとだけ、アルプスの裾野を見たのです。オジサンも、いいものを見せてもらいました。ありがとう。

それにしても、フェニスタの試合終了のサイレンは甲高いなぁ。「はい、終わり終わり」って言われているみたいで。オジサン、次の高専の試合も関係なくはなかったけど、しばらく余韻にひたりたくて、帰りました。

一二年生、貴重なこの夏の経験を生かして、さらに練習に励んでください。

三年生のみんな、バットを蛍光ペンに持ち替えて、それぞれの目標に向って邁進してください。