大会第2日は、講師に東京藝術大学長 宮田亮平 氏を迎え「夢を探そう~自作を通して~」と題して記念講演がありました。
さすが、藝大の学長という方で、非常にユーモア溢れる講演でした。内容的には、学長が対談された有名人のお話しやデザインの本質の中から、今の若者に対して、夢に対する熱いメッセージが伝わってきました。特に、創造性の大切さや、個の強みをどう活かしてあげる大事さを、教育を通してどう大人が関わっていったら良いのか?、という問題提起を、問いかけられた様な講演でした。
上記問題提起に対して、武生高校の子供たちに鑑みますと、いくら優秀で真面目な子供たちでも、昨今の日本経済(高度成長時代の大量生産から需要の多様化への転換)の必要人材を考えますと、優 秀な学力とプラスαの個のスキルや創造力が求められており、これが競争社会を生き抜く為の必要教育である気がします。 (記事:PTA総務部長 田中英孝)
開演前 会場は新潟県民会館大ホール(約1700人収容)
開演前(手前から 萬谷会長・田中総務部長・山本教諭・西川校長)
講師の紹介が終わりいよいよ開演。しかし声はすれども講師の姿が壇上にありません。
なんと二階席に登場、二階席の方に寝ないで聞くように促しました。
二階から下りてきたら、照明の支持、確かにスクり-ン見やすくなりました。
講演中演台の前に立たれることはなく動き回りながら、また観客と会話しながらの講演、頻繁に笑いがおこる楽しい観衆を飽きさせない講演でした。
観客席に座り、隣の人と会話したり、ポインターを使い説明、画面切り替えも手持ちの機器で
小さい時の話、家で習字を書き、お母さんに褒められるのがうれしく、あじのある字を書くことをこころがけたそうです。そんなことで習字の朱色が嫌いになった。あじのある字を心がける宮田少年にとって、それを訂正する朱色が嫌いになったそうです。
講演題字 中央は作品
作品は一から考えないそうで、何かにヒントを得て創作するそうです。
ちなみに波のイメージは、葛飾北斎 富嶽三十六景『神奈川沖浪裏』だそうです。
ステージに腰掛けながら
ステージに膝をついて、身振り手振りで保育園に行った時の話、話しかけても顔を見てくれないので、デッサンの心得があるので絵を描いたら子供たちがよってきたそうです。
東京藝大では、毎年著名人を招いてイベントを実施。
写真は、片岡鶴太郎さん指揮による学生の演奏、だれが指揮しても同じと思っていたが、同じ曲がこんなに変わるものなのかと感じたそうです。
鶴太郎さんが水彩画を始めた時、師匠から利き手でない左手で書くように言われたそうです。今の年から修行しても大成しない、利き手でない左手で描けば、一生懸命描くから、それが人に伝わるというの理由からだそうです。
藝大の卒業式恒例の学長が、一字書くというパフォーマンスの模様を紹介した番組が流れました。特製作務衣に着替え一字書き、その後あいさつを行うというものでした。
ある年、書き終わって意気揚々と舞台袖に戻ってくると、「学長、一角足りません」の声、モーニーングに着替え、そしらぬ顔で登壇すると「この字は、一角足りません、これから話すことがみんなに伝わったと感じたら、話の終わった後に完成させます。」と 話が終わった後、一角たしたそうです。
写真は東京駅の「銀の鈴」お披露目の時の新聞掲載記事です。
「手前で嬉しそうに携帯で写真を撮っている女性います。」と自慢げに 宮田氏
(画像をクリックすると拡大表示します)
「女房です。」会場大爆笑
偶然とられたそうです。
最後に、子供を褒めてあげてください。高校生の場合たまにのほうがいいです。わたしは、講演が好きです最後まで聞いてくださってありがとうございました。
「好きこそものの上手なれ」といいますが、講師の楽しさが伝わる講演でした。高校生のみなさんも、早く打ち込める好きなことを見つけて下さい。
講演中は暗くて、動き回られていたので、写真がぶれてしまいましたが、講演終了後、ようやく捉える事が出来ました。
この後、花束贈呈がありました。拍手にに包まれて下手に戻られます。そして司会者の女性のところに立ち止まり。
「最初予定にないことをして面食らったでしょ。これあげる」と
花束を司会者に渡して舞台袖に消えて行きました。
最後まで会場を沸かせました。
型破りな講演でした。型にはまらないことをするのは、小さい頃のお母さんの育て方にあるのでしょうね。
型破りと聞くと昨年亡くなられた 中村勘三郎さんを思い出します。
「型のある人が型を破ることを型破りといい、型のない人が型を破ることを型無しという」
型破りな歌舞伎を演じた、勘三郎さん20年の基本の上の型破り、観客も基本を知っているから違いがわかって面白い。
高校生のみなさんもしっかり基本を勉強して、型破りな発想のできる、大人になってください。(記事・写真:PTA広報部長 山口和広)
以下は PTA総務部長 田中英孝のレポートです
< 総評 >
昨今の日本社会を鑑みますと、我々の親世代の昭和で学生時代を生きていた者と、随分様変わりしているのが現実です。携帯やスマホ、PCやネット等随分便利なものが出来ましたが、それと引き換えに人と人とのつながりや、大切な何かが失われている気がしてなりません。
又、一方でグローバル経済や雇用における格差社会、社会保障制度の不安等、子供たちにとってはとても夢の持てる社会とは、言い切れない時代を我々大人が作り上げた責任もあります。その中でも、我々PTAが子供たちに夢を持ってその夢を自己実現して、幸せな生き方をして欲しいと願っている事は共通の親の望みだと思います。その夢の定義も子供たちにしっかり伝える責任があり、例えば、子供がいい大学に入って安定した公務員になりたいという夢では、挫折しかねると考えます。なぜなら、”夢とは公務員になって、世の為人の為に公共インフラを自分で実現したい” という本質的な目標の夢でなければならないと思うからです。自分の子も、その様に思える子供に育てたいなあと、常々思っておりますが、現実にはなかなか難しい課題です。今後とも、PTA活動を通して、真の志の高い夢を持った子供たちを育てていけたら!との思いです。