福井国体・障スポが終わって ― 続報その2 ―

予告通り、武高合唱部のその後、です。

なお本稿におきましては、合唱部顧問の宇野先生にたいへんお世話になりました。

 

と、言うのも・・・。 続報が遅くなっちゃった、その訳は?

国体・障スポの開会式・閉会式は、セキュリティー上、観覧を予約しIDカードを交付された人しか入場できず、また直前のリハーサルも、音楽隊を100m以上離れた場所からしか臨めず、取材の鬼・広報部といえど密着取材はできませんでした。武高PTAだより次号では、国体式典の会場アナウンスを担当した武高放送部・河端さんの活躍もお伝えしますが、本番は、放送部顧問の先生も付き添えないほどの厳しさです。

そんな中、宇野先生が合唱隊に同行できたのは、引率者だからではなく、先生ご自身も合唱隊員であったからです。ということは・・・、あの、猛暑の練習も、びしょ濡れの本番も、生徒と一緒に過ごしたということ。今だから明かしますが、宇野先生、あまりの気象条件に食事も喉を通らなくなるほどの疲弊を押しての壮絶な練習でした。

手も足も出せないPTA広報部の無理なお願いを快く引き受けて下さり、式典本番前後の音楽隊をとらえた貴重な写真を、先日、ご提供いただきました。本当にありがとうございます。

 

 

それまでの顛末記をごゆるりと。

 

今をさかのぼること9月8日(土)、この日は、国体式典の最後のリハーサル。入場行進の選手・役員がいない以外は、完全に本番を模しての通し。当然、合唱隊も本番用の衣装を初めて着る予定でした。が、あいにくの雨。この時期になっての万が一の汚損は取り返しがつかないため、急遽、体操服で。 

 

その結果、本番用の衣装を撮影できたのは、障スポ式典直前リハーサルの9月22日(土)にずれ込んでしまいました。もう国体開会式は目前です。

 

しかしこの時も、かなりの暑さ。タオル等で防衛している方がちらほら。加えてこの日は、大所帯の仁愛女子高さんがコンクール参戦のためお休み。本番さながらの光景ではない上に、一般開放されたのはメインスタンドの一角のみ。あまりに遠距離からで望遠レンズで頑張っても鮮明に撮れません!

 

実はこの辺で、広報部的には、マジ焦ってました。ここまで苦労してきた音楽隊、PTAだより掲載用に、凛々しく美しい本番の衣装での晴れ姿を何としても撮ってあげたい!そのチャンスが、あと回限り・・・

 

し・か・し・・・、最後のチャンスだったはずの9月29日、ついにむかえた国体開会式本番も、合羽着用。以降の国体・障スポの式典は全て、広報部員は入場不可。 万事休すか?

 

という大ピンチの中、撮っていただいたのですから、広報部としてはどれほど助けられたことか! 早速お見せします、と言いたいところですが、一番良い写真は、PTAだよりでネ!

 

さあ、雨の国体開会式会場へ、いざ出陣!

 

これから長時間の雨・寒さとの戦いになるというのに、この漲る生気。やっと本番の舞台に立てる高揚、やるべきことはすべてやったという充実感が感じられる1枚です。

 

こうして改めて気合を込めて式典への出演を続けていたところ・・・

 

それは、10月11日(木)のこと。こうして頑張ってきた合唱部に、夢のような話が舞い降りたのは、本当に突然のことでした。

 

皆さんご存知の通り、国体開会式の翌日、天皇・皇后両陛下が武生高校においでになる御予定でしたが、台風24号の接近に伴い見合わせられました。一同、前々から胸を高鳴らせてお待ち申し上げていたところでしたが、自然が相手のことですからいたしかたありません。

折に、音楽隊の頑張りがきっと彼方に響き、届いたのでしょう! 10月13日(土)、障スポ開会式にご臨席された後の皇太子殿下に、武生高校田中校長先生と、今回、式典音楽隊を構成した各高校部活の部長が、御昼食会場のホテルフジタ福井の一室で、お目にかかれることになったのです。

 過密スケジュールの中、御昼食を早々に切り上げられての、身に余る殿下のお優しさ。

 

武高合唱部のみんなも、その後、勝山市に向けお車で御出立される殿下のお見送りをさせていただけることになりました。

 

 

ホテルフジタ福井のエントランス(次の写真)正面。写真手前がお車が向かわれるフェニックス通り側ですから、一番良い場所にいる武高合唱部。

 

田中校長先生と。

 

 

なんたって広報部ですもん。これはもう、皇太子殿下とお話できた唯一の武高生、2年生の藤木・合唱部長さんに、感想をいただくしかないでしょ!

ただし、この時期の合唱部、障スポ式典がまだ続くのに重ねて、11月11日の近畿高文祭・徳島大会参加に向けての練習で大忙し。中間考査も迫る中、お勉強に支障が出てもいけませんから、記者、気を遣ったつもりで、「一言二言でいいです。」と伝えたところ、かえって迷惑をかけてしまいました。部長さん、何日も一人で悩んだ末に、記者に恐る恐る、「とても一言では書けません。長くなっちゃ駄目ですか?」と聞いてきました。生徒さんののびのびとした学校生活をサポートするはずのPTAが、何日も案じさせてしまって、ごめんね。

申し訳なくもPTAだよりには紙面の都合で「一言では言えない」って感じの一言だけ載せさせていただいて、寄せられた感想をここで。(原稿そのままでは恥ずかしいでしょうから、広報部の方で、内容はそのままに、本人の了承を得てほんの少しだけ改変してあります。)

 

最初に皇太子さまとご交流させていただけると聞いたときは、想像できなかったし、信じられなかったです。当日も、今までこんな緊張したことはありませんでした。

皇太子さまは各校の合唱部の部長ひとりひとりに、国体や障スポの練習のこと、普段の合唱部の活動のことなど、たくさん質問されました。また、娘の愛子さまのことを嬉しそうにお話しされるのが印象的でした。

国体・障スポの練習は大変で、つらいと思ったこともありましたが、このようなことを経験させていただいて本当に良かったです。今考えても、私はとても貴重な経験をさせていただいたと思います。あの日に経験したことはこれからも忘れません。

 

 

部長さん、殿下のお人柄と、その場の情景が浮かび上がる一筆、本当にありがとうございました(羨ましいなぁ~)。

 

 

 

こうして長く、色々なことがあった練習・出演も、ようやく最後。

10月15日(月)、障スポ閉会式。ついに、お天道様に祝福されたかのような澄みわたる秋晴れ。

見て下さい。この「何かをやり切った人」のお顔。画像から察するに、カメラへの意識なく撮られた一枚。作った姿勢や表情など一切ないままに、成し遂げたことへの溢れる自負が、気高き風格の域に達しています。

 

一連の国体・障スポ関係の長いレポートにおつきあい下さり、ありがとうございました。

この写真に、もう説明は要らないでしょ、と言われているようで、ここで失礼いたします。

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