春霞たなびく田んぼの中の一本道。いつもよりゆっくりクルマを走らせました。息子を乗せて高校にいくのもこれが最後です。
卒業式に副会長として来賓席に座らせていただきましたが、広報魂が発露しました。レポートをさせていただきます。
開式10分前にご案内いただきました。前には卒業生を待つ席が並び、後ろには在校生が着座しています。保護者席は在校生の両脇です。これなら卒業するお子さんたちが見えますね。長男のときは在校生の後ろだったので妻は何にも見えなかったそうです。改善されています。
10時開式。オーケストラ部の演奏する曲に合わせて卒業生たちが在校生の間から入場してきました。緊張している子も照れ笑いしている子もいます。練習は一回しかしていないので、自然体です。
卒業証書授与。卒業生は321名。理数科と普通科それぞれから代表が出て校長先生から卒業証書を授与され、あとは一人一人名前を呼ばれて行きます。「はいっっ!」たまに男子が超元気な返事をして周囲とニッコリしています。「オレやったった…」的なノリです。
田中校長先生の式辞。ご自身の英国留学の経験から、言語というツールの限界を超えるのは誠実さであること、われわれは日本語を巧みに操るがゆえに、真実が伝えにくくなる矛盾を抱えていること。アリストテレスの三要素は「エトス」「バトス」「ロゴス」の順であり、人格を磨くことがもっとも肝要であることを卒業生に語りかけてくださいました。英語教育のスペシャリストならではの、すばらしい式辞でした。
教育委員会はげましの言葉。昨年開館した年縞博物館のお話でした。来賓祝辞はPTA会長、同窓会長です。我らが名村PTA会長は我が子への思いを重ねながら、願いをたっぷり込めて、人格を磨いて友達や周囲の人に支えられて困難を乗り越えていってほしい…じつにあたたかい、保護者代表らしい祝辞です。
在校生送辞、そして卒業生答辞。生徒会長として生徒会を引っ張ってきた道上くん。勉強が嫌いで入学してまもないころは授業についていけず、悩んでいたけれど、「がんばろう会」通称G会で先生方が親身になって指導してくださいました…。友人、後輩、先生方、そしてご両親への感謝の気持ちを、飾らない自分自身の体験と言葉で伝えてくれました。立派でした。分不相応?進学校に入って苦労していたわが子の姿とも重なりました。(息子は結局頑張らなかったんですけどね。)心にしみました。
記念品贈呈。代表は国体でアナウンスを担当した河端さん。ファンタスティック!さすがです。生徒ホールの椅子や遮光カーテンを贈呈しました。
式歌斉唱。伝統校らしく「仰げば尊し」を歌います。なんだか、みんなしんみり。
校歌斉唱。「都に遠く 雲閉ざす 日野の盆地と云ふなかれ~♪」広い体育館に響き渡る校歌。生徒も先生も、保護者も声高らかに歌います。みんなで歌う校歌もこれが最後です。ジーンときました。
盛大な拍手で卒業生が退場していきます。みんな、三年間、勉強と部活、ほんとうによく頑張りましたね。この後は教室に戻って担任の先生やクラスメイトとのひととき。部活ごとに集まったりもしたみたいです。
進路が決まった子も、まだ結果待ちの子も、4月からは、それぞれの新たなステージで新たな出会い…。みなさんの活躍を心から応援しています。
記者もこれで引退です。長い間、お世話になりました。ありがとうございました。